先輩社員の声~友松 冠臣
Senior employee interview
いまは孫と遊ぶ時間が楽しくて。
仕事も家族も孫も、すべてが”生活の一部”
1990年入社 / 友松 冠臣 / 担当工程:プレスブレーキ
プレスブレーキの曲げひと筋29年。変ですか?普通ですよ
――いま、どのような仕事をしていますか?
友松:主にプレスブレーキを担当しています。入社してからずっとプレスブレーキです。一時期、バーリング、タップ、ボール盤も少し触らせてもらったこともありますが、それはほんのさわり程度。ずっとプレスブレーキです。
――29年間ずっと同じことをやり続けるというのは、すごくないですか!?
友松:変ですかね?僕が入社した頃は、いろんなことをやるというのではなく、ずっと同じことをやっていくというのが普通のことでした。若かったこともあってか、それが変だとは思ったことはありませんでした。
ときには不具合が続いたりすると、「向いてないのかな……」と悩んだことは多々ありましたが。
――同じことを続けるのは、とても難しいことだと思いますが。
友松:ずっとプレスブレーキを担当してきましたが、やることもすべて同じ流れ作業というわけではありません。100個の仕事があれば、100個それぞれ違うように加工していきますし、曲げの仕方も違ったりするので、毎日毎日、刺激はあるんです。もしかしたら、それで続けられたという面があったかもしれません。
――精密板金の「曲げ選手権大会」があったら優勝間違いなしですね。
友松:いえいえ、そんなことはないです(笑)。常に新しいものが出てくるので、若い頃は吸収力もあるんですが、歳をとるとなかなかついていけない部分も出てきます。
一番感じるのは、曲げるにあたってのスピードが衰えることですね。例えば、100個曲げるのに5分だったものが、7分、8分かかるようになったとか、若い子には負けますね。
技術では先輩から教わってきたことや自分の経験もありますから、ノウハウは負けませんが、一番大きいのはスピードですね。
――曲げの工程は板金加工の花形工程とも言われたりしますが。気をつけているポイントはなんでしょうか。
友松:先輩から一番最初に教えられるのは「ケガをしないこと」ですね。その後、いろいろな加工方法を教わりますが、とにかく何よりも「こうしたらケガをしてしまうよ」という安全面をたたき込まれましたね。
――自動化された設備があるとはいえ、よく気温や湿度によって材料が変化してその対応も求められると言われますが。
友松:あまり感じたことはないんですが、同じ板材であっても厚さはコンマ何ミリで違ってきますので、実際に測って、目で確認して、対応している具合です。
若い人ともコミュニケーション…しゃべってもらえるなら(笑)
――会社で「嫌だなぁ」ということはありますか?
友松:いまの世の中の流れで休みも昔と比べたら増えてきて、会社も休みをくれるようになっています。
ただ、それに応じて仕事の量についていけないという面もあって休日出勤もあります。僕のような年代になってくると休みに家にいてもしょうがないというのもありますが(笑)。
――いまの勤務時間はどんな感じですか?
友松:平日の月曜から金曜の、朝8時半から17時半までの勤務です。もちろん残業もあって、各工程のリーダーがいるので「今日はもう上がろうか」と声がけで、だいたい20時くらいが多いです。繁忙期はもう少し遅くまで、という時期もあります。本人が定時で帰りたいということであれば定時で帰れます。
――稼げると考えたら残業や休日出勤はうれしいですか?
友松:うーん……どっちでしょうね。体力的なことを考えると、やっぱり休養は必要ですよね。
――職場の人間関係、若い従業員との関係はどうですか?
友松:僕は古い人間ということになりますので、正直、若い人とのコミュニケーションはあまりないですよね。同じプレスブレーキの工程にいる若い人とは会話はしますが、かかわることが普段ない他工程となると、ほぼしゃべったことがないですね。
――若い人としゃべりたいなとは思わないですか?
友松:しゃべってもらえるなら(笑)、しゃべりたいなと思います。
――社員旅行や飲み会といった会社のイベントもあるんじゃないですか?
友松:一時期、社員旅行もあったんですが、時代の流れでしょうね。若い人は行きたくない、ということもあって自然となくなりました。
会社主催の飲み会は年に数回やってもらうことがありますが、その時も最初に座った場所から場所移動はしないので(笑)。若い頃は、あっちこっちへ席移動していたんですが。
――普段のお昼時間はどうですか?
友松:若い人同士は昼ご飯を食べ終わって話したりもしていますが、僕は正直、体を休めたいというのもあるので、静かにじっとしています(笑)。
仕事は僕にとって生活の一部。嫁さんと一緒に遊ぶのも楽しい
――会社の良いところはどんな点ですか?
友松:そうですね。若い人に対して、意欲さえあれば何でもチャレンジさせてもらえることですね。いま自分ができる範囲で評価もしてもらっているようなので、その点は良いところだと思います。
いい先輩達もいて、昔がダメだったということではないんですが、自分の若い頃を考えるとその点は「うらやましいなぁ」と正直、思いますね。
――休みの日は何をしていますか?
友松:僕は早く結婚して、子供が3人いて子育てももう終わりましたが、今年5歳の孫がいるんです。いまは孫と過ごす時間が楽しいです。
それから、うちは嫁さんが遊んでくれるので自転車を一緒に楽しんだりしています。
――子育ても終わって、お孫さんもいて、もう働く理由がないような幸せな状態ですね。
友松:若い頃は、とにかく子供や嫁さんを養わないといけないというのがありました。いまは嫁さんが一緒に遊んでくれる限り(笑)、オンオフの切り替えをして、自分が遊びたいから仕事をするというのが働く理由になっていると思います。
――29年この会社で仕事を続けて、幸せな家族がいて、仕事は惰性になりませんか?
友松:そんなことはないです(笑)。まだまだ仕事をしないことには。
――仕事が好き、楽しいということですか?
友松:正直、仕事が楽しいということもないんですが、仕事が嫌っていうこともないんです。
そうですね。仕事は僕にとって、生活の一部になっていますね。
自分で考えて自分で行動を起こす。それが大切なこと
――仕事では、ずっと同じプレスブレーキの機械を使っているんですか?
友松:機械は入れ替わっていますが、年数が経てば経つほど、愛着というのはあるかもしれませんね。同じプレスブレーキでもクセがあるように思います。
どういうんでしょう。おんなじ機械ですから、きっと他の人が使ったらおんなじなんですが。けれど、操作してみると、おんなじなんですが、何かが違うんですよね。
――機械に名前をつけたりしてるんですか?
友松:それはないです(笑)。
――仕事に飽きませんか?
友松:飽きないと言えば飽きないですね。100個あったら100通り加工のやり方があって、曲げる順番を自分で決めるので、最後にうまく曲がらなかった……という失敗は何回やってもあります。
同じことを同じように繰り返す流れ作業ばかりという工場もありますが、この会社のプレスブレーキの仕事では、すべてにおいて自分で考えて、自分で行動を起こすことが大切なんです。
――もし新しく入社する若い人が仕事を辞めようとしていたら、どう思いますか?
友松:いまは転職の印象が昔のように悪いイメージがない時代ですよね。自分の息子も転職を経験しましたが、いまは転職ありきという時代です。いまいる会社が自分に合うと思えたらずっと勤めればいいですし、自分を押し殺してまでとなると精神的にも辛いですから転職という選択があると思います。
僕の場合は気づけば29年勤めましたが、同期が多かったことと、先輩達によく面倒を見てもらえたことも大きかったと思います。
――今度は友松さんが若い人に頼られる存在になる番ですね。
友松:そうですね(笑)。僕が若い頃とは違う環境ですが頑張ってみます。
※「先輩社員の声」は2019年6月の取材に基づいています。
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不明点は、お電話(077-552-4195)またはフォームでお問い合わせください。
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